大雨の際に軒樋から雨水が溢れて構内が水浸しになってしまうとの事で工事依頼を受けました。
上に上がって確認してみると屋根と樋に重油のようなもの(以下:重油)がべっとりとついていました。
この現場付近は塗装工程のラインがありその影響と思われます。
オーバーフローの原因と考えられるのは重油が縦樋に入り込み水の流れが悪くしていると考えます。
現場がとても狭いところなので既存の縦樋をやり直すとなると時間もお金もかかります。
足場を組むだけでも大変な場所でした。
既存の縦樋は完全に詰まってはいないようなのでそのままにしておき、あらたに縦樋を追加する工事をします。
軒樋に入り込んだ重油を鋤取ります。
屋根からの雨水の勢いが強い時の跳ね上がり防止として板金工事を施しました。
その後の大雨でもオーバーフローはしていないようです。
鉄骨で組まれた架台に載っているキュービクルが2基あるのですが、これを大きなキュービクル1基にするとのことで
それによる架台の改造を依頼されました。
工事前
☆第一工事
床材としてエキスパンドメタルが溶接されている状態ですがキュービクルが大きくなることにより干渉してしまいます。
また、設置予定部分に鉄骨の土台が必要となります。
干渉部分のエキスパンドメタルを撤去します。
切断前
不要な鉄骨を切断し、新たな鉄骨を設置するための取合鉄板を溶接します。
鉄骨を取付けボルト締めしペンキを塗装します。
新しいキュービクルが設置されるまでの間、落下防止のためにコンパネを張っておきました。
☆第二工事
新しいキュービクルが設置された後、撤去された小さなキュービクルの跡が大きな穴になっています。
それをふさぐ工事と、架台の半面のエキスパンドメタルを縞鋼板に張り替える工事になります。
エキスパンドメタルが溶接されている箇所を溶断しながら剥がしていきます。
溶接の跡やペンキの跡があるのでグラインダーで削ります。
錆止め塗装をします。キュービクル跡に鉄骨下地を入れるための取合鉄板の溶接をし鉄骨を取付けます。
縞鋼板を荷揚げして配置します。
突起物など干渉する部分を切断加工します。
配置出来たら溶接で固定していきます。
縞鋼板に張り替えたところは雨水が垂れてこないようにしてほしいとの要望があり
鋼板のジョイント部分からの雨の侵入を防ぐため防水塗装を施します。
2021年5月にも補修工事が行われましたが、今回はまた違う箇所が破損し鉄板がめくれて鉄屑が引っかかって詰まってしまったようです。
プレス鉄屑シューターはこのブログが始まる数年前から何度も補修工事をしています。
その度に破損した面を「耐摩耗鋼板」という耐久性の高い鉄板を貴社から支給してもらい溶接してきました。
今回の破損箇所はその「耐摩耗鋼板」に穴があきました。
はじめ聞いたときは「マジか?」と疑いましたが現場を見るとほんとに穴があき鉄屑が挟まっていました。
これが原因となり鉄屑が積み上がり塞いでしまい排出出来なくなったようです。
耐摩耗鋼板を発注すると時間を要しますし、今回のことで耐摩耗鋼板の信用も...との事で通常の鋼板で補修することとなりました。
鋼板ですが現状4.5mm厚のところ、倍の厚みの9mmの鋼板を使用します。
地下に潜り作業場をつくりシューターを接合部で外し下ろします。
耐摩耗鋼板なのですが思ったより簡単にグラインダーで切れました。
溶接完了後、シューターを吊り上げ元の位置に接合しボルト締めします。
作業場を解体し、もう1か所の補修工事にかかります。
補修したシューターから落ちた鉄屑を受ける部分も破損しているのでそこも9mm厚の鋼板を溶接で補強します。
地境杭はあるものの、特に境目を示すラインはありませんでした。
近隣に区画分譲されてたくさんの住宅が建つようになったため今回お話をいただきました。
地境杭を基準にラインを決めやり方(※)を設営します。
※やり方とは、基礎工事に着手する前に内外面などの水平位置を表示するため、また基礎にあたる高さの基準とするために設ける仮設物
掘削、鋤取り、転圧し基準ラインに沿って型枠を入れコンクリート圧で動かないよう固定します。
ベース筋を施しコンクリート高さをレベルで印しコンクリート打設します。
コンクリート硬化後、型枠を外しブロック工事のための墨出しをしてその後は専門業者に委託します。
ブロックを積みフェンスをとりつけました。
次に車庫扉工事です。現在出入口はシャッターが使われています。
御施主様は入口の高さがもっと必要との事でした。
どうしてもシャッターですと収納ボックスが必要となり高さが制限されます。
なのでシャッターを撤去し大きな扉にして入口高さを設ける事にしました。
施工前
シャッターボックスが無くなったことにより35cm程入口が高くなります。
扉は自社製作品です。